ノー残業デーの目的は何か

例年のごとく、厚生労働省 福岡労働局より、11月20日(水)を「ノー残業デー」にしませんか?という提案が来ており、今日がその日でございます。


そもそも我が社は毎週水曜日がノー残業デーです。しかし、よく訓練された社畜である私には、この取り組みが、毎年うっとうしくて、仕方がありません。


厚生労働省 福岡労働局が発行したチラシには、ノー残業デーで「メリハリのある働き方」になると謳っているのですが、それが実現するかどうかは、会社の取り組み方次第です。少なくとも、会社はノー残業デーを導入する目的をハッキリさせて、その目的に向けて正しい行動を起こす必要があります。

残業削減

酷いのは、目的が「残業を減らす」といった目的。すると、ただ単純に「ノー残業デーだから帰れ」といった取り組みしか行われないことになります。帰れと言われたからといって、「かしこまりました」と帰ったところで、実際の業務量は減るはずがないのです。


我が社では

今日は、リフレッシュのための定時退社日です。

キリのいいところで作業を中断し、早めに帰宅しましょう

みたいなアナウンスが流れるのですが、業務量が減らない以上は「キリのいいところ」を迎えることができません。


だから、ノー残業デーがあってないようなものに、なってしまっているのですが、それでも残業を減らしたければ、

今日は、残業削減のための定時退社日です。

直ちに作業を中断し、即座に帰宅しましょう。

ぐらい言えばいいのです。


別に目的が、メリハリだろうと、ワークライフバランスだろうと、省エネだろうと、「目的が手段になっている」状態に陥ってしまえば、結果として、こういう理不尽な取り組みになるということも、充分に考えられると思います。



ワークライフバランス

会社としても、表向きはワークライフバランスを、推していきたいと思うのです。実際に、本当に皆にリフレッシュしてもらいたいと、上層部は思っているのかもしれません。しかし、水曜日に早く帰ったところで、バランスが取れるとは、どうしても思えないのです。


例えば1日n時間残業している中でノー残業デーを設けた場合、消えたn時間はどこへ行くのか?という疑問が残ります。まあ、以下の3つしかないと思うのですよね。

1.残業できない危機感より、業務スピードが向上する

まあ、確かにないとは言えないと思います。残業ありきで仕事をするのと、定時退社するつもりで仕事をするのでは、個人的なスケジューリング方法が変わってきますから。一週間で一日の残業時間分もカバーできる残業量なのであれば、の話ですが。


しかし、ここには落とし穴があると思っていて、6時間分カバーできる分スピードが向上したということは、6時間分、何かが失われたということです。休憩時間だったり、ぼーっとしている時間がなくなっていたり、トイレに行く回数が減ったり、その程度なら良いのですが、6時間はちょっと無理でしょう。


恐らく、よく検討すべきところで、ろくに検討せずにGOしたり、手を抜いたり、テストや見直しといったプロセスを排除したり等、品質に直結する部分で失われる時間ってあるのではないかと思います。そうでなければ、週に1度と言わず、たくさんノー残業デー設ければ良いじゃん。


よって、この理由は考えにくいかなぁと思います。


2.そのまま納期がずれ込み、給与も減る

100人の会社で、100人が平均4時間残業していたとします。そこで月に5回ノー残業デーがあるとすると、月に約2000時間が消えてしまうことになります。この2000時間がどこに行くのか不思議ですが、その分納期が後ろにずれ込んだ上で、労働者の給与に反映されていなければ、大赤字です。


しかし、現実的に考えると、こんなこと有り得ませんよね。
残業手当が支払われる会社では、ノー残業デーは、「残業をしても残業代が支払われない日」なんていうことも、あるようですが。。


3.前後の日でカバーする

基本的には、これだと思うのです。例えば、今の私のように過酷なプロジェクトに属しており、1日8時間もの残業をしているとします。17:30を終業とすると、毎日1時半まで残業しているわけです。


便宜的に1週間というスパンの仕事で考えた場合、土日は休めたとして(私は休めないけれど)週5日労働で計算すると、減った1日の残業分は残りの4日でカバーする必要が出てくるわけです。


8時間を単純に残りの4日に割り振ると、「毎日3時半まで仕事しなければならないけれど、水曜日だけは17:30に帰れる」なんていう状態になります。これって逆にバランス悪いんじゃないの?と思います。毎日1時半で、一日一定の睡眠時間を確保しつつ、土日ゆっくり休んだ方が楽です。


その8時間が休日に行くのであれば、なおさらバランスは悪くなります。そもそも、それほどヤバいプロジェクトなら、少なくとも土曜日ぐらいは休日返上でしょうから、週に1度だけの日曜日だけが出勤、なんてことになれば、目も当てられません。



たった1つの解決策

以上から考えると、上層部から各担当員に「早く帰れ」と丸投げするだけのノー残業デーなんかに、意味はないと思うのです。解決策は、ノー残業デーを踏まえた上で生産計画を見直すことだけです。


それができないのであれば、ノー残業デーなんていうものは、無駄に労働者を圧迫するだけで、邪魔以外の何物でもないわけです。



私個人のノー残業デーへの不満

社会人たるもの、自分のプライベート時間は、仕事と上手く折り合いをつけて、自分で計画し、確保するものだと思います。しかし、ノー残業デーは、全力でそれを邪魔しにかかってきます。どれぐらい邪魔かって、ポケモンのロケット団ぐらい邪魔です。


例えば、週末の飲み会、クラブ活動、リア充な貴方は恋人とのデート、といったようなプライベートの時間は、自分の仕事を上手く調整しながら、決められた日に定時で上がれるように、先ほどの「3.前後の日でカバーする」で記述したような形で、定時退社日を絞り出します。そんな私は金曜日はクラブ活動でバドミントンです。


しかし、ノー残業デーがあると、週に2度も定時退社しなければなりません。1日6時間しか残業していなくても2日重なれば12時間です。残りの日で12時間もカバーするのは至難の業です。正直、どこかで業務の品質を落とすしかありません。


つまり、リフレッシュの日ぐらい、自分で決めさせて頂きたいのです。一斉に帰れば省エネになるとか、そういった理由もあるかもしれませんが、もっと労働者を大事にしてほしいです。まさか、ノー残業デーに飲み会をするわけにもいきません。次の日まで引きずる人がかわいそうです。




まあ、残業が当たり前になっている会社で、いきなり何も考えずに導入するのは、無理があると思うのですよね。そういえば、「ノー残業デーはアピールになる」なんて聞きますが、そんなものが設定される会社は、「残業が当たり前」だから設定が必要なわけで、自虐みたいなものですよ。
ではでは。